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画質画質言ってる人は、コーデックも気に掛けるべき

テレビの画質を評価するなときによく輝度や解像度が話題に上る。
その上で、あのテレビはよい、あれはよくないといった話に繋がっていくのだけど、そういった場面でコーデックは気に掛けられているだろうか?
コーデックとはそのままでは巨大で取り扱いが難しい非圧縮の生映像を、圧縮したり、元に戻したりして便利に扱えるようにする仕組みだ。
デジタル放送のコーデックはMPEGワンセグH.264/AVCと決まっている。
圧縮する過程で、元の情報が切り捨てられるので、当然元に戻したときの映像は、元のものより劣化している。
静止画だと目立たないけれど、動きが激しいところだと素人でも目に付く。
これって、パネルの画質以上の大問題なんだと思うけれど、それを強く突っ込む人が居ないのが、とても不思議。みんな諦めているのか?
個人的にはテレビ放送見てるだけなら、ある程度以上のパネルであれば、画質は気にならないレベルだ。
画質を競う時代はもう終わったと自分は理解している。
超解像も、ソース映像にブロックのイズが乗っていれば、補正できる範囲に限度がある。

ネット上ではアニメ界隈の人間がそのあたり一番気に掛けているんじゃなかろうか。
参考>HDアニメが好きだから


以上の話は、下記を見て思った。
あまりにもすごすぎる超高速インターネット衛星「きずな」によるスーパーハイビジョン多チャンネル衛星伝送実験 in 技研公開2009

自分も見てきたけれど、確かに美しかった。でも動きが激しくなると、画質がきつくなるんじゃないかと思われる。
このデモでは実運用を考えて、HDに換算してMPEG2 24Mbps相当の圧縮率をH.264/AVC 6Mbpsまで高めているそうだ。H.264の性能が高いと言っても、このデモの画質は今のデジタル放送以下だ。
ただ、動きの激しい映像は流していないので、圧縮による映像の劣化はあまり感じられない。(そのために札幌のカメラの拡大縮小の動きが遅かったのかも)

ただしシアターでやっていたデモは、非圧縮RGB(16bitカラーと記憶している)なので超綺麗。でも残像感があるのが残念。


テレビは画質以外の付加価値を追求しないといかんなあ、と再認識。